「所有している物件の管理が大変…」
「空室が埋まらなくて困っている」
「入居者とのやり取りがストレス…」

賃貸物件を所有するオーナー様にとって、このような悩みは尽きないものです。賃貸経営には、入居者募集から家賃の回収、クレーム対応、建物のメンテナンスまで、多岐にわたる業務が伴います。

これらの業務をご自身で行う「自主管理」も一つの方法ですが、時間的・精神的な負担が大きいのも事実です。そこでおすすめしたいのが、賃貸管理のプロである「管理会社」に業務を委託する方法です。

この記事では、賃貸管理をプロに任せることのメリット・デメリットを徹底的に解説し、自主管理との違いや、後悔しないための管理会社の選び方まで、オーナー様の疑問を解消します。

管理会社が具体的にどのような業務を代行してくれるのか、まずは主な業務内容を見ていきましょう。

入居者募集業務

• 物件情報の作成、ポータルサイトへの掲載
• 入居希望者の内見対応
• 入居審査、保証会社との連携
• 賃貸借契約の締結

家賃管理業務

• 毎月の家賃の集金、オーナー様への送金
• 家賃滞納者への督促、法的手続き

更新・解約業務

• 契約更新の手続き
• 退去時の立ち会い、原状回復費用の査定・交渉
• 敷金の精算

建物管理業務

• 共用部分（廊下、階段、駐車場など）の定期清掃
• 消防設備やエレベーターなどの法定点検の手配
• 外壁や屋根など、計画的な修繕の提案・手配

入居者対応業務

• 「お湯が出ない」などの設備トラブル対応
• 騒音やゴミ出しマナーなどの近隣トラブル対応
• その他、入居者からの要望やクレーム対応

これらの業務をすべてご自身で行うのは、専門的な知識も必要ですし、非常に手間がかかることがお分かりいただけるかと思います。

では、これらの業務をプロに任せることで、オーナー様にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

メリット1：煩雑な業務から解放され、時間と心に余裕が生まれる

最大のメリットは、何と言っても時間的・精神的な負担が大幅に軽減されることです。入居者からのクレーム電話で休日が潰れたり、滞納家賃の督促で頭を悩ませたりすることから解放されます。本業に集中したい方や、プライベートな時間を大切にしたい方、物件から遠方にお住まいの「サラリーマン大家さん」にとっては、計り知れないメリットと言えるでしょう。

メリット2：空室期間を短縮し、安定した家賃収入を実現

プロの管理会社は、地域の家賃相場や市場の動向を熟知しています。魅力的な募集広告の作成や、幅広い不動産ネットワークを活かした客付けにより、空室期間を最小限に抑えることが可能です。また、滞納が発生した際も、専門的なノウハウで迅速かつ適切に督促を行うため、安定した家賃収入につながります。

メリット3：入居者トラブルにも迅速・的確に対応

騒音問題やゴミ出しトラブルなど、入居者間のトラブルはオーナー様にとって最も頭の痛い問題の一つです。管理会社は、公平な立場で事実確認を行い、過去の経験に基づいて冷静かつ的確に対応します。オーナー様が直接当事者とやり取りする必要がなくなり、精神的なストレスから解放されます。

メリット4：計画的なメンテナンスで建物の資産価値を維持・向上

建物は経年と共に必ず劣化していきます。管理会社は、定期的な巡回や点検を通じて建物の状態を把握し、必要な修繕やリフォームを適切なタイミングで提案してくれます。これにより、建物の劣化を防ぎ、長期的に見て資産価値を維持・向上させることが可能です。

メリッット5：法改正など専門的な知識をアップデートできる

賃貸経営に関する法律（借地借家法など）は、時代と共に改正されます。知らずに法律違反を犯してしまうリスクもゼロではありません。専門家である管理会社に任せることで、常に最新の法令に基づいた適切な管理が期待でき、安心して経営を続けることができます。

もちろん、メリットばかりではありません。委託する前に知っておくべきデメリットと、その対策も確認しておきましょう。

デメリット1：管理委託手数料（コスト）がかかる

管理会社に業務を委託すれば、当然ながら費用が発生します。管理委託手数料の相場は、家賃収入の3%～5%程度が一般的です。この手数料を負担に感じる方もいるかもしれません。

【対策】

手数料の安さだけで選ぶのは危険です。管理業務の内容や範囲、入居率の実績などを総合的に比較し、コストに見合ったサービスを提供してくれるかを見極めることが重要です。手数料を差し引いても、空室期間の短縮や家賃滞納のリスク軽減によって、結果的に手元に残る金額が多くなるケースも少なくありません。

デメリット2：管理会社の質にばらつきがある

残念ながら、すべての管理会社が優良とは限りません。対応が遅かったり、空室対策の提案がなかったりと、会社によってサービスの質には大きな差があります。信頼できない会社に任せてしまうと、かえってトラブルが増える可能性もあります。

【対策】

後述する「後悔しない！良い管理会社の選び方」を参考に、複数の会社を比較検討しましょう。担当者の対応や実績などをしっかりと自分の目で見極めることが大切です。

デメリット3：入居者との直接的な関わりが減る

管理会社が間に入ることで、オーナー様が入居者と直接コミュニケーションを取る機会はほとんどなくなります。どんな人が住んでいるのか顔が見えにくいことを、寂しいと感じる方もいるかもしれません。

【対策】

定期的に管理会社の担当者から入居者の状況や物件の様子について報告をもらうようにしましょう。良好な関係を築ける担当者であれば、オーナー様の意向を汲み取って入居者と接してくれるはずです。

	自主管理	委託管理
メリット	・管理手数料がかからない ・自分の裁量で経営できる ・入居者との関係を築きやすい	・時間的、精神的負担が少ない ・空室リスクを軽減できる ・トラブル対応を任せられる ・専門知識を活用できる
デメリット	・手間と時間がかかる ・専門知識が必要 ・トラブルに直接対応する必要がある ・滞納リスクを自分で負う	・管理手数料がかかる ・管理会社の質に差がある ・入居者との関わりが減る
向いている人	・物件の近くに住んでいる ・時間に余裕がある ・賃貸経営のノウハウがある ・コストを最優先したい	・物件から遠方に住んでいる ・本業が忙しい ・賃貸経営が初めて ・複数の物件を所有している

結局、自分はどちらを選ぶべきなのか？それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。

賃貸経営成功の鍵は、信頼できるパートナー（管理会社）を見つけることです。以下のポイントを参考に、慎重に選びましょう。

免許と行政処分歴を確認する

「宅地建物取引業」の免許があるか、過去に行政処分を受けていないかを必ず確認しましょう。国土交通省の検索システムで調べることができます。

管理実績と入居率

その地域での管理実績は豊富か、管理物件の入居率は高いかなど、客観的なデータを確認しましょう。高い入居率は、信頼できる証の一つです。

担当者の対応と提案力

問い合わせへのレスポンスは早いか、こちらの質問に的確に答えてくれるか、空室対策などの具体的な提案をしてくれるかなど、担当者の質を見極めましょう。誠実で、長く付き合える相手かどうかが重要です。

契約内容の透明性

管理委託料はいくらか、どこまでの業務を委託できるのか、追加費用が発生するケースはあるのかなど、契約内容を隅々まで確認し、不明な点はすべて質問しましょう。

複数の会社を比較検討する

最初から1社に絞らず、必ず2～3社に問い合わせて、サービス内容や手数料、担当者の対応などを比較検討することをおすすめします。

賃貸管理をプロに任せることは、コストがかかるというデメリットはありますが、それを上回る多くのメリットがあります。特に、時間や手間、精神的なストレスから解放される点は、オーナー様にとって非常に大きな価値があるはずです。

大切なのは、ご自身の状況や物件の特性を理解し、自主管理と委託管理のどちらが合っているかを慎重に判断すること。そして、もし委託管理を選ぶのであれば、信頼できるパートナーとなる管理会社をじっくりと見極めることです。

私たち新栄商会は、葛飾区金町を中心に、長年にわたり地域に密着した賃貸管理サービスを提供してまいりました。豊富な経験と専門知識で、オーナー様の大切な資産を守り、安定した賃貸経営を全力でサポートいたします。

「まずは話だけ聞いてみたい」「うちの物件の場合はどうだろう？」など、どんな些細なことでも構いません。どうぞお気軽にご相談ください。